春支度。

春を迎える。
藁のサルをしまって、
おひな様を出す。
ヤナギと小さなアネモネをお供えする。

冬の間、ぱさぱさだった土の間から、緑の先っぽが顔を出し始めて、
それだけでなんとなく、潤いが出て見える。

庭も、私も、春の支度。

それでですね。
あの季節がそろそろやってきますね。
備えあれば憂いなし。
耳鼻科に行く。
行くと先生の受診がある。
鼻の中にあれやこれやを突っ込まれる。
好きな人はいないと思うけど、私も苦手。
あれのせいで、かえって刺激される気がする。
そうっとしといたら、もう少し始まりを遅らせられるのではないか。
などと、勝手なことをちらりと思う。

終わると、夕方。
遠くの山がかすんで、なんとなく春の気配がする。