冬と春のあいだで。

季節には切れ目がないのだ。 冬と春がスカッと入れ替わるのでなくて、いっとき同居している。 少しずつ冬の目盛りが下がって、春の目盛りが上がる、そんな感じなのだと思う。上がったり下がったり、シーソーしながら。 寒さの底。大寒...

黄水仙。

あっと。出かける時間だ。 いきなりせわしい話でスミマセン。 こちらの都合はよそに、一度はずみがついた花は、どんどん咲いてしまう。 玄関で、バケツに入った水仙が、香りで存在を主張しております。 とりあえず、ざっくり入れる。...

ぜんまいとミモザ。

ぴんと張り出した、おそらくウラジロの葉。 いきおいがあって、こんなの、なかなか出会えない。 たいていは、新芽がくるっと巻いた状態で、葉っぱはあまり出ていなくて。 その姿のせいか、切り花では「ぜんまい」と呼んでいる。 さて...

いつまでお正月

の花にしておくか。 松がとれ、身辺動き出してお正月気分が、じょじょに消えていく。 そうして、その年の初仕入れをすると、 「あ。今年も動き出したなあ」と思う。 気分的には、お正月はおしまい。 生ける花にかんしては、ちょっと...

七種の日には。

意外と近くにあるではないか。 庭に、近所の畑に。今年からはじぶんの畑にも。 けっこう身近に存在する。 すぐ傍にあるとわかってから、 七種がゆは、自分で摘む方式になった。 食べられる菜と草を探して、家の周りをウロウロ。 今...

白い漆のうつわ。

ぬりものの花器も、白漆にしてみる。 ミルクティ色だけれど、漆では「白」なのだそう。 黒い漆の色が、かすれて見え隠れ。 思わず、花生けゴコロをそそります。 銅鑼鉢。という名のうつわ。 上下をひっくり返して、高台のあるお皿の...

始まりの白。

2017年、年迎えの花は、「白」をテーマにしてみました。 白い器に生ける。 それだけのことですが、 白ほど、人の解釈の幅が広く、奥深い色もないと思うのです。 まっさらな気持ちで。 白紙に返す。 白は、ものごとの始まりにも...

今年のかけら。

器を揃えて、花を水揚げしなおして。 どれとどれを生けようか。 おせちづくりが一段落したところで、 心落ち着けて、 年迎えの花を生けます。 秋の実。リースにした小枝のはしっこ。 なんとなく、捨てられずに、お皿にのせて飾って...

藁の鶴。

鶴は千年。亀は万年。 縁起のよい動物二種。 どちらも藁で作る形があります。 こういうの、どこでいつ、誰が考え出したのでしょう。 藁でできる形は限られているのに、長さや太さを変えるだけで、 いろんな動物に見えるから不思議。...

つづら藤のリース。

ずいぶん長いこと、玄関の花は、このリースに任せっぱなしでした。 12月の後半は、何かと忙しいもの。 世話いらずのリースがかかっているとなんだか安心です。 秋に採っておいたつづら藤を、ざっくりまとめて。 蔓のしなり具合にま...