今使っている洋服棚は以前は本棚だった。
もう15年ほど前に自作した。
本棚として作ったのでトビラや覆いはない。
少し不便に感じ、あれこれ考えた末に引き戸を付けることにした。
そのために、いったん分解して工作しなければならない。
今日はヒマで絶好のチャンスだ。
いざ、分解すると昔の記憶がよみがえってくる。
なぜ片側に無意味な段差があるか。
表面は木釘で止めたのに隙間が見えるのか。
当時は未熟だった。
と思い工作を済ませ、以前と同じく組み立てなおす。
ここで悟るのだ。
なぜ、段差があるのか。どうして隙間が生じたのか。
運命に導かれてまったく同じ結末をむかえてしまう。
未熟とか熟練とかではなく。
僕が僕であること。