写真家などと言われるとこそばゆい。
豆腐屋を豆腐家と呼ばないように自分で違和感がある。
では写真屋か。というと断じて違う。画一化した商品を作って営んでいるわけではないからだ。
ここいらへんで少し難しい。でも僕も57歳になった。
自分が何者であるか、人様に説明できていいころではないか。
写真と絵画は根本的に違う。でも考えかたとして。自分を紹介すると。
僕は挿絵写真家です。
うかつに写真家と名乗ってしまいましたが頭に挿絵とつくところで嫌味が薄らぎました。
なにが嫌味かと申せば。
僕は何にせよ主体ではないのです。
良く出来た絵本の挿絵を見てください。お話はイソップであったり永井荷風であったりします。
ページをめくると挿絵があります。ドキドキしますね。
お話の中で良い挿絵があるとテキストを超えて想像が膨らむではないですか。
僕はそういう写真を撮ります。
ロケの翌日は時間ができました。
中山道の石畳を歩いてみました。